フランス退屈日記

9月から始まったフランス留学でのあれこれ。旅と生活の記録。

南仏旅行-モナコ編-

今回の旅行、ニースで4泊すること以外ノープランでした。

この9ヶ月ほど、あらゆるところに旅しまくって、ホテルや交通手段の予約、ご飯や観光スポットの事前調査、とにかく旅ってめんどくさいってことがよくわかった。でも行っちゃうんだけどね。楽しいから。

フランス留学中最後となるこの旅行をニースにしたのも、あれこれ動き回らずゆったりのんびりできそうだったからだ。

 

とは言ってもモナコが近いと言われれば行ってみたくなってしまうあたり、まだまだ私も好奇心いっぱいである。

 

モナコの話をする前に、南仏の地理的な基本情報をちょっとご紹介。

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滞在しているニースから海岸沿いに西に行くと映画祭で有名なカンヌ、そこからさらに内陸には香水の名所として有名なグラースがあり、日本には未上陸の香水ブランドFragonardのファクトリーがある。一方ニースからさらに東側、イタリア方面にはモナコ、ニースとモナコの間にエズ村がある。

コートダジュールのこのエリアといえばニースくらいしか思いつかない人も多いかもしれないが、意外にも(?)小さく見所のあるまちがたくさんあるのだ。それも全部南向きなので、夏に向けて暖かくなるこの時期は特におすすめ。

 

当初はグラースのFragonardで香水作り体験をしようかという案もあったのだが、モナコグランプリが近いのでもモナコにはやっぱり行っておきたいということで2日目の今日はモナコ行きが決定した。

 

ニースからモナコモンテカルロ駅までは30分弱。車内から見える海をぼーっと見つめていればすぐに着く。

 

モナコ、すなわちモナコ公国は世界で2番目に小さく、そのサイズは皇居のおよそ二倍と言われている。そのため国家でありながらフランスからの入国に際してパスポートコントロール等は一切なく、言語はフランス語、通貨はユーロなので異国に来た感じは全然ない。実際フランスとモナコの国境に歩いて行ってみたが、看板も何もないただの道路だった。

そんなモナコといえばモンテカルロのカジノが有名だが、モナコに16%ほどしかいないモナコ国籍の人たちはカジノを禁止されているとか。残りはタックスヘイブンであるモナコに集まる富豪たちで、モナコの経済は彼らの財産によって保たれて行っていると行っても良いのではなかろうか。

と特にこの時期はフォーミュラ1(F1)が有名である。今年は5月11日の開催ということであちこちで観客席の建設がされたり、車好きが集まっていたのかめちゃめちゃ速そうな車、めちゃめちゃ高級そうな車ばかりが街を走っていた。ちなみにデューク更家は大のF1好きで、コースを跨ぐようにして建設された高級マンションに部屋を持っているらしい。

 

しかし貧乏旅行をして来た私たちがカジノで豪遊できるはずもなければ、F1はまだ開催前である。

せいぜいモナコ料理でも楽しみたい。と思ったが厳密にモナコ料理なるものはあまりないようだ。特徴としてはその地理条件からフランス料理とイタリア料理のいいとこ取り、と言うことらしいが料理のほとんどはニースやマルセイユなど、コートダジュールの他の場所でもみられるらしい。

モナコでの食事で何より気になるのはそのお値段。ガチの富豪が集まるこの場所ではレストランもまた強気の価格設定なので貧乏学生は慎重にならざるを得ない。が、本物のお金持ちが豪遊するモンテカルロのカジノ近くに、とても良心的な価格設定のお店を見つけた。

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生ハム盛り合わせ。12€。

そのお店の名はChez Titine. イタリア色が強めのお店で、レストランというよりはカフェ寄りな、入りやすいお店だった。写真ではパニー二が人気らしく、生ハムたっぷりのパニー二が5€から楽しめる。モナコで肩身が狭くなったらここに駆け込もう。

 

 

実はモナコ、観光地という観光地はあまり多くない。グレースケリーの大ファンであれば所縁の地めぐりなんかも楽しめるかもしれないが、彼女のことなんてろくに知らなかった私たちはカジノモンテカルロの前を通る高級車を眺め、F1のサーキットをみにいってそそくさとニースへと帰ったのでした。

お金持ちになったらまたこよーっと。