フランス退屈日記

9月から始まったフランス留学でのあれこれ。旅と生活の記録。

May the last month

過去にも書いた気がするけれど、ひとりぐらしをしてからびっくりするほどご飯が美味しくなくなった。

 

ここは美食のまちなので、そこらへんにあるスーパーでも様々な種類のパスタやデリ、パン、勿論お米、ちょっと高いけれど、カップラーメンだって揃う。私が留学に来て以来食べているのはまずパスタ(ラビオリやペンネも含む)、たまにお米(リゾットとか)、そしてごくたまにそうめん。

 

そうめんは近くのアジアンスーパーで2ユーロほどで手に入る。もちろん日本のにくらべたら割高だけれど、試験勉強で忙しい今、簡単に調理できるそうめんはかなり重宝する。その手軽さをお金で買っていると思えば2ユーロはそんなに悪くない。

問題は美味しくないこと。そうめんが美味しくないのではなくて、ひとりで食べるご飯がびっくりするくらい虚しく、心もお腹も満たされないのだ。日本の味であるそうめんすら美味しく感じられないとは、由々しき事態だと思う。

 

大学に入るまで、私は強いから大丈夫、と思って生きてきた。

強いから泣かないし、強いからみんなが3年で卒業する高校を1年休学してでも留学に行っちゃう。英語が話せるようになったから、ロサンゼルスだって一人旅しちゃう。好きな人への思いが届かなくても、親友とマジで口を聞かなくなっても、一晩しゅんとすれば翌日には元気と自信を取り戻すことができた。

 

しかし大学に入って、一人では何もできないと思うことが増えた。これまで一人でやって来たことなんて本当はたいしたことないと気づいてしまった、と言った方が正確かもしれない。

早稲田に入ってから出会う人はみんな自分より優れた人ばかりだったし、自分がこれまでやってきたことの何倍も素敵な何かを持っている気がした。

 

挫折というよりは単なる気づきだったし、暗い気持ちにもならなかったけれど、自分は強いからひとりでなんでもできる、というどこで拾ったのかわからない謎の自信は完全に消えていった。

 

それが今、フランスに来て9ヶ月、自分はなんて弱いんだと思うことが増えた。

 

食事くらい好きなものを好きに作って元気に勉強すればいいところを、美味しくないだの面倒臭いだのあれこれ理由をつけて頑張って生きようとしないのは完全に自分の弱さのせいである。

加えて、何か困ったことがあるとすぐ日本にいる大事な人たちに助けを求める甘え癖までついた。よくない。日本にいようがフランスにいようが、みんな頑張っているのに、自分だけ何かをしている気になって人の手を借りようとするのは本当によくない。

 

本当に由々しき事態があるとすれば、そうめんがまずいことなんかではなく、こうした甘えが自分の中で成長してしまっていることだ。

 

留学生活は残りわずか1ヶ月、試験はあと2つ。

あともう少し、ちゃんと頑張る。

ZINEが完成した

目立ちたがりの私が、コソコソと作っていたZINEがやっとこさ完成しました。

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フランス留学が始まってから気づいたことや、考えたこと、びっくりしたこと、伝えたいことなどを、せっかく買ってもらった一眼レフでとった写真も交えてまとめたいと思って、作り始めたZINE。

 

9月から月ごとにまとめて作っています。

 

本当ならリアルタイムで作れるとよかったのだけれど、いかんせんZINEという形での発信を思いついたのが3月の話だったので、結果的に月ごとの思い出を振り返りながら、今回は10月号の完成です。

振り返りながらの制作なので鮮度はやや落ちるかもしれないけれど、その時その時の気持ちはブログや日記に書いてあるものを、ちょっとかっこ悪いエピソードもネガティブな話も、美化せず、修正しすぎず、そのまま載せています。

 

それでも鮮度はやや落ちてしまう代わりに、そのぶん丁寧に作ろうと思います。

 

と言いながら、リヨンに到着した9月に関してはいろいろなことがありすぎて、どうしても形にするのに時間がかかっています。このままでは永遠にZINEプロジェクトをキックオフできないと思い、少し軌道に乗った10月号を先に完成させました。

 

ほぼ毎週どこかへ旅行に行っていたので、ただの手作り感満載のガイドブックみたいになってしまいましたが、夜行バスでのエピソードや初のAirbnbでの宿泊など、ドキドキしたりうんざりしたり、道中に感じたことも書いてみました。

 

文章を書くのは難しく、何度読み返して修正しても本当にこれで自分の言いたいことが伝わるのか、読んでいておもしろいのか、という不安は拭えないままですが、

 

とにかく、ZINE10月号の完成です。

 

たらい回し

会計の期末試験が明日に迫ってきた。

 

のはいいけれど、明日の試験の開始時間も会場となる教室もわからない。通常は大学のマイページで確認できるはずなのに表示されないのだ。加えてこの会見の授業だけ、単位数も表示されず、「NS」とだけ表示されている。

 

NSの意味はわからないけれど、多分NはnonのNだろうし、試験日程が表示されないことと関係があるのではないかと思い、商学部の事務所に行ったのは先週金曜日のことだった。

 

しかし金曜日の午後は担当者がやすみだということだったので、試験日程だけでも確認しようとメールを送った。が、今日になっても返信がないので今度は留学生用のウェルカムデスクに行ってみた。

 

留学生の抱える様々な問題を解決するのがこのウェルカムデスクの仕事のはずなのに、基本こちらの話は片手間で聞く、というのが彼女らの通常の勤務スタイルであるので、話しながらまともに目が合わないことにはもう慣れた。

元からあまり期待はしていなかったが、ここではNSの意味はわからないし、とりあえず商学部に行って聞いてみて、というのがウェルカムデスクの答えだった。

 

今度は商学部の事務所で、明日に迫る試験の詳細がわからないこと、単位数が表示されないことなどを説明した。すると今度は、ようわからんから学部生用の受付に行ってくれと言われ、行ってみるとなんと今日の午後臨時閉館ということだった。

 

改めてその旨を伝えに戻ると、今度は具体的な担当者の名前と、その人のオフィスの場所を教えてくれた。こうやって永遠にぐるぐるしたまま試験受けられなくなっちゃうんじゃ...と思いながら行ってみると、担当の人は今日はもう帰ったと言われた。

 

この試験前の忙しい月曜日に、試験の時間割の管理担当者や学部生用の受付は休んで何をしてるん?

そもそも、この大学のあらゆる管理は杜撰すぎて本当におかしい。休講のお知らせは掲示板を見にいかないとわからないし、科目登録は手作業、おまけにオンラインの表示の凡例は誰も読み解けない。

 

むかむかしながらも、とにかく試験時間と場所を確認しなければいけないので、その場にいた事務員みたいな人に頼み込んで私の登録科目と試験時間を確認してもらい、やっとわかった。

彼女にとっての本来の仕事じゃないはずなのに、手をわずらわせて申し訳なかった。けれど、なんでも他人まかせ、たらいまわしにするのはフランスあるあるだし、その中で生き抜くためにはもうちょっと図々しくなること、ちゃんとしたフランス語を話さないと相手にされないこと、を今日改めて学びました。

 

 

テレビ

一人暮らしを始めてもう8ヶ月くらい。

 

全然テレビを見なくなった。せっかくお金を払って契約したのに。

小さい時から一人でお留守番することが多かった私はもう典型的なテレビっ子で、テレビはなくてはならない存在だった。毎週楽しみにしている番組もあったけれど、静かな家の中がなんとなく不気味だったので、さして面白くもないバラエティ番組を適当につけていたときもあった。

 

そんな私がテレビを見なくなったのは

一つには、面白くないから。言葉の問題としてよく理解できないからというのもあるけど、そもそもフランスのテレビの仕組みがよくわからない。新人シェフがお題に沿って料理を作り、その出来栄えを競うというフランスらしさ満点の料理番組は、曜日にかかわらずテレビをつけるたびに放送している気がするし、N'oubliez pas de parole (歌詞を忘れないで)という、日本でいうところの、歌詞を見ずに最後まで歌え切れたら賞金、とそっくりな歌番組は毎晩放送している。しかし見たところ出演者は素人なので歌が上手いわけでもなく、特に感情移入もできないのでそんなに面白くない。

二つ目は、うるさいから。フランス人、本当によく喋る。以前の投稿に書いた女の子とまではいかなくとも、どこで息継ぎをしているんだというくらいにペラペラと良く喋る。そして声がでかい。おしゃべりをしていると楽しくなってしまうのか、老若男女みな声が特大。せめて勉強のためにと思ってニュース番組をつけても、政治に関する討論であったり、お天気お姉さんですら聞いていてうっとおしくなるほど良く喋り、極端な話、晴れか曇りか雨かイラストで教えてくれれば事足りるところをよくまあそんなに喋ることがあるものだと感心するほどである。

 

そんなわけで、テレビは見なくなった。

 

テレビを見なくなった代わりに、ラジオを聞くようになった。と言っても日本のラジオをリアルタイムでは聞けないので後日youtubeにアップされたものをただ再生するだけだけど。うまく言えないけれど、自分以外の人が何かしゃべっているのが安心するし、テレビと違って音だけだから、ずっとテレビの前に張り付いていなくていいのも良い・とにかくなにか音が欲しい、というのはテレビを見る見ないに関わらず変わらないらしい。

テレビを見なくなった分、世の中の動きはこちらから積極的に情報を集めにいかないとぴにからなくなった。私の誕生日にパリのノートルダム大聖堂が炎上した時だって、Twitterも見ないしLINEニュースも利用していない私は、たまたまパリにいる友達がインスタにアップしなかったらしばらく知らないままだったと思う。

 

世界の動きにはやや鈍くなるけれど、その分こうしてブログや日記を書く時間が増え、自分の中の動きにはとても敏感になった。

不真面目留学生

コペンハーゲンで5年ぶりに会った友達との最初の会話はこんな感じだった。

 

「えー!久しぶり!元気??」

「げんきげんきーー!会えたね!留学どうよ?」

「まあ楽しいけど大変だよねー。はるかは?ヨーロッパ放浪中?」

 

なんてことない一言だけど、ちょっと刺さった。私は真面目に勉強していると思われていないのだな、とこの時初めて気づいて、反省した

確かに、旅行に行った時くらいしかSNSに投稿しないし(でもこれってみんなそうじゃない?)、このブログだってフランスでの勉強のことや授業のことを真面目に綴るわけでもなく、むしろ旅行に行ったとか、本(それも日本語の)を読んだとか、そんなことばっかりなのでヨーロッパ放浪中だと思われても文句は言えない。

 

しかしそれでも私はいたって真面目に留学をしているつもりだった。

 

フランスの大学に留学するのだから、フランス語の勉強やフランス語での勉強ももちろん大事だけれど、私はヨーロッパの中心に位置するここフランスで1年弱生活するということの中に、色々なところに旅してみるとか、日本ではできない時間の過ごしかたをすることもまるっと含まれると思っていたのだ。それを謳歌することが私のここでの生きかたであり、私のフランス留学の形だった。

 

そもそも留学と一口に言っても、実際には人それぞれ違う経験をする。たとえ同じ場所、同じ大学、同じ時期に留学してもそれは同じことだ。違うけれど、そこに優劣はないはずだし、こうしてブログこそ書くけれど、留学は誰かに見せたりどっちが頑張ったとか比べるものでもないから、そのひとなりの過ごしかたや楽しみかたがあっていいよねーと思う。

 

思いはするけれど、もし私の留学を心から応援してくれている人の中に、ちゃんと現地の大学で勉強し、より多くの知識を得て思考を深め、より教養のある人間になって帰ってくることを期待している人がいたら、その期待にはおそらく応えられないので申し訳ない気持ちになる。

 

フランスでの生活を楽しむ、というそれらしいフレーズを大義名分に、結局放浪しているだけの不真面目留学生なのかもしれない。

 

春の北欧一人旅 Day6 イースターに直撃コペンハーゲン

ストックホルムを朝6時に出て、6時間もすれば今度はデンマークコペンハーゲンに着く。

 

見所が島をまたいで色々なところにあったストックホルムよりは、まとまっていて観光しやすそうな街。心配になる程の人の少なさから、ヨーロッパとは思えないほど治安のよかったフィンランドヘルシンキに比べるとコペンハーゲンは人も多く、ヨーロッパらしい雰囲気だった。

 

ホテルに荷物を置いてからまずは中央駅から徒歩20分ほどのところにあるフードホール。

高校時代に一緒にオーストラリアで留学していた友達がいまはスウェーデンで留学しており、今日はコペンハーゲンからチェコに飛ぶ(ややこしいな笑)とのことだったので、ちょっとだけ合流して一緒にお昼ご飯を食べることにした。

フードホールはメキシコ料理やカフェ、パン屋さんなどありとあらゆるお店が並び、平日とは思えぬ賑わいを見せていたが、今日はオープンサンドを食べると決めていた。

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エビたっぷり。可愛いし美味しい。

北欧に来たからにはサーモンを、と最初は思っていたけれど、エビ好きの私はこれを注文せずにいられなかった。添えられたお花と草の食べ方は最後までわからずじまいだったけれど、すっごい美味しかった。

カードの請求額がなんだか計算より高い、と思っていたらそれもそのはず、ずっとスウェーデンクローナで計算していた。びっくりして計算しなおしてみたらこのえびのオープンサンドは2000円。こうして私が支払った税金はこの国の社会補償費にあてられ、その充実した社会保障の恩恵を全く受けないまま私は帰ってしまうけれど、この恐ろしい物価のおかげで治安は良いし、基本的にどこでもWIFIがとおっているのでよしとしよう。

 

私が旅先で楽しみにしているのは主に食事とショッピング。歴史の知識がある人ならヨーロッパのどこに行ってもその歴史的な街並みや今でも残る歴史的建造物などをみても楽しめるのだろうけれど、私は教養もないし歴史にもコアな美術にもかなり疎いので少なくとも一人旅の時は全くそこに時間を割かない。

したがって今回もコペンハーゲンのショッピングや人気のお土産などについてばかり調べていたのだが、行くとこ行くとこすべてしまっているのだ。調べてみると今日はイースターで、 よくよく考えれば私がこうして北欧旅行できるのも授業がおわったからだけではなく、イースターに合わせて学校が休みになっているからだった。フードホールが平日とは思えない賑わいを見せていたのも、実際平日ではないのだから当たり前である。迂闊だった。

 

急にやることがなくなった私は、デザインミュージアムが今日も営業しているという情報を入手した。

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なんだろうこれは。引き出し?

ポスターや洋服などのデザインも展示されていたけれど、家具や電化製品などのプロダクトデザインが中心のようで、美術に疎い私でも大いに楽しめた。物価の高い北欧で学生は入場無料なのも嬉しいところ。

 

 想像以上に長居してしまったデザインミュージアムをあとに向かったのはDistrict TONKIN. 夜ご飯です。POPEYEの一人旅特集でも紹介されていたベトナム料理のお店で、本来はベトナムのサンドイッチが人気らしいが、無類の麺好きである私は牛肉の汁なし麺的なものを注文した。

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お肉も野菜もたっぷり。これで1600円。

北欧旅行が始まってから久々の野菜だったような。美味しかったけれどこれで1600円はやっぱり高い。

 

無事夕飯を済ませ向かったのはニューハウン。

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カラフルに塗り分けられた建物が川の両岸に並び、レストランで食事を楽しむ人、ひたすら映える写真を撮る人、いかにもスリ師っぽい人などなどで賑わっていた。一人旅で色々なところにいくのは全然平気だけど、こういう楽しい幸せオーラに溢れる場所に行くとちょっと肩身がせまいな〜

 

ささっと写真を撮ってホテルに帰ろうと思ったけれど、バスは現金支払いしか受け付けないということだったので、カードだけでこの旅行を乗り越えてきた(実際北欧はカード社会なのでカードだけで全然いける)私はバスに乗ることができず、1時間ほど歩いてホテルまで帰る羽目になった。

 

ホテルはかなりオシャレな良い部屋であんしん。

今日はゆっくり寝るぞ〜と思っていたら、フィンランドで会った友達が急に、春日の結婚相手にかいた手紙が泣けると連絡してきたので検索して読んでみたらうるうるしてしまい、その勢いでYoutubeでモニタリングをみたら今度はうるうるするだけではすまなくなり、うだうだしていたら夜中になっていた。

 

コペンハーゲンらしからぬ夜を過ごした翌日はいよいよ人魚姫に会いに行くことになっていた。しかしまずは腹ごしらえ。もはや13時になっていたが一応朝ごはん。

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レモンとポピーシードのパウンドケーキ

向かったのは友達に教えてもらったカフェ、Atelier Septmber.

オシャレで明るく開放的。素晴らしいカフェだった。店員さんはもちろん店内にいたお客さんまで小洒落た感じでもうため息がでそうだった。ていうかでた。

コーヒーは酸味が強くて普段好んで飲む味ではなかったけれど、パウンドケーキとの相性はよかった。隣にはモデルやってますみたいな、室内なのになぜかサングラスをかけるタイプの女性と、その彼氏と思しき、しかしそれにしてはやや年上なダンディな感じの男性が一緒にサラダとパンを食べていた。このカフェは内装はもちろんこの写真にうつるマグやカトラリーまでどこか小洒落ていて、隣のいかにもお金持ちそうなカップルも店員さんにこれを売ってくれと頼むほどだった。ヴィンテージの一点ものなので、という説明にしぶしぶ納得した様子だったけれど、このカップルはいくらでも払いそうだな...とかそんなことを考えながらコーヒーをすする私はいつまでもあっち側の人間にはなれないな、とおもった。

 

そんな私が写真にうつしたこのKINFOLK、ストックホルムでもスタイリッシュなインテリアショップやセレクトショップで目にしたけれど本当はアメリカの雑誌。いつか読んでみたいとは思っていたけれど、まさかこんなところでお目にかかれるとは。小道具みたいになっちゃったけれど、ちゃんと読みました。

おもしろかったのはRelationshipについてのコラム。Trust, Intimacy, Independence, Communicationの4つが重要だっていう話で、本やらセラピストやらの論を引用しながらかいているのでなんとなく正解を見つけたような気持ちになるんだけど、いずれにせよ恋愛も人間関係もむずかしいものですな。

 

しばらくこのオシャレなカフェでまったりして、いよいよ人魚姫とご対面。

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ちょこん。

サイズ感のわからない写真を撮ってしまったけれど、これ本当に小さかった。この桟橋には他にも色々な銅像があって、私が思うにこの人魚姫像も数ある銅像群のひとつにすぎないと思ったけれど、なんだかんだ人魚姫の周りにはたくさんの観光客が集まっていて、ちゃんとみんなのアイドルでした。

 

 

今日は翌日の早朝フライトに備えて空港近くのホテルをとっていたのでそこに向かったはいいけれど、駅からホテルまであると聞いていたバスがなく歩く羽目になった。徒歩30分くらいで、その間に人はいないしコートに鳥のフンは落ちてくるしで泣きそうになりながらホテルまで歩いた。

しかし翌日の朝はタクシーで5分ほどで空港に行くことができ、やはり自分の選択は間違っていなかったと思った。

 

そんなこんなで初めから終わりまでトラブル続き、べそかきまくりの北欧一人旅、終了です。楽しかったけれど、おしゃべりな私は黙って1週間一人で過ごすのはちょっとさみしかったな〜。

春の北欧一人旅 Day5 初の船中泊とおしゃれタウンストックホルム。

フィンランドのトゥルクからスウェーデンストックホルムまでは船でいける、ということを教えてくれたのも今回会いに行った友達だった。

 

主にVIKING LINEとSILJA LINEの2種類があるらしいけれど、今回はVIKING LINEにお世話になることにした。過去に利用した人のブログなんかを読んでいると後者のシリヤラインの方が豪華だという話もあったけれど、シリヤラインに乗ったら変な男につけまわされた、という話を聞いたことがあると留学中の友達が言っていたのでちょっと今回は却下。

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目的地のストックホルムまではおよそ9時間。夜9時くらいに乗って、翌日の朝6時半くらいに着く。フィンランドストックホルムまでの間には1時間の時差があるので、感覚的にはもう少し短いけど。初めてお世話になるヴァイキングライン、もっと簡単な船かと思っていたら、ものすごくちゃんとした客船だった。

 

私は窓なしかつ一番グレードの低いお部屋にしたので正直部屋の設備に関して期待はしていなかったけれど、ボディソープにヘアドライヤー、タオルもベッドもちゃんとついていて、スペースこそ狭かったけれど、かなり豪華で整った客室だった。移動も含めてこれで€56は安い。

船に乗り込んだ直後はちょうど夕暮れ時。最上階にあるデッキからは本当に綺麗な夕日が見えて、一人で見るのがもったいなかったな〜。

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船内には豪華なレストランはバー、ラウンジ、免税店など、ここが海上であることを本当に忘れてしまいそうなほどにいろいろな設備がそろっていた。夕食は予約していなかったので、IKEAのレストランスペースのようなカフェで済ますことにした。ちょっと割高だけれど種類も豊富だし、迷っちゃうくらい。

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好きなものを好きなだけのせて、最後に重さを測って支払い。この他にもデザートやコーヒーの類も充実。

そんなこんなで船内を体験したり、人生初の船中泊にはしゃいでいたらあっという間に夜中になっていてすぐ寝てしまった。翌朝は朝食ビュッフェを事前予約していたので、朝5じくらいからたらふく食べ、ストックホルム到着に備えた。

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船から見えたストックホルムの街並み

まずはホテル(今回はBest Western and Hotel)に荷物を預け、お目当のカフェに行ってから図書館に行くことに。まず向かったのはJohan&Nystrom.

ここはなにで見つけたんだっけか。忘れちゃったな。図書館の目の前にあることも影響してか、パソコンを開く学生や、読書をするおじさんが多かった。店内はかなり広く、コーヒーやドリッパーなんかの販売もしている。

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お兄さん。画になるねぇ

この日はかなり暑くて、コーヒーが売りのカフェでスムージーを頼んでしまったけれど、めちゃめちゃ美味しかった。水分補給をした後はいよいよストックホルム市立図書館へ。ここは何が有名かというと、その内装。円形の部屋の壁一面に本が並ぶ様は開放感もあって明るく、いい意味で図書館ならではの重厚な雰囲気がなく、北欧らしいモダンな印象。こんな図書館だったら毎日勉強しにくる。

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本がぐるり。

これらの図書館やカフェがあったのはストックホルムの北の方。今度は中央駅からさらに南の島、旧市街を含むガムラスタンへ。ここから旧市街までは徒歩だと1時間近くかかるのだけど、その間にもセレクトショップやらAcne Studiosやら、見所はたくさんあるので結局徒歩移動。ストックホルムの交通は複雑すぎることもなく、バスや路面電車もあり便利なのだが、街自体は結構コンパクトなので、ちょっと頑張れば全部回れる。

まずついたのは旧市街。目当の建物は改修中で見られずちょっとショックだったので、すぐ目の前にあるノーベル賞博物館へ。過去のノーベル賞受賞者の紹介を始め、キング牧師のことなどを中心に紹介されていた。大学でアメリカでの差別や奴隷関連の講義を受けていたので、映像や写真でより理解を深められて楽しかった。

 

この時点で既に2時。めちゃめちゃお腹すいた。

IKEAのミートボールを食べた人は多いと思うが、やっぱり本場の味を確かめたい。IKEAスウェーデンからきたのだからなかなか本場だと、食べた後になって思ったが現地で食べることが大事なのだ。向かったのはMeetballs for the people. ガムラスタンのある島の皿に南にある島にあるので、疲れた私は地下鉄にお世話になった。

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入り口の割には広めの店内を切り盛りするのはお姉さん一人。

お昼過ぎだったので待つことはなかったが、席はほとんど埋まっていた。ピーク時は避けるのが賢いかもしれない。メニューというほどたくさん種類があるわけではないようで、周りのお客さんが食べているのと同じミートボールを注文したら、それがクラシックミートボールだった。

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ミートボールはもちろん、真ん中のマッシュポテトが絶品。125DKK

バターの香り漂うマッシュポテトとグレービーソースの相性が抜群。リンゴンベリージャムはIKEAのものよりも甘さ控えめで、粒感がしっかりめ。カウンターにあるクラッカーと大根のピクルスはセルフサービス、食後のコーヒーもついてくる。

 

夕食はホテル近くのフードコートK25で済まそうと思っていたので、腹ごしらえをしたら一旦ホテルに戻り、少し休憩することにした。

 

まだ肌寒いとはいえ夏が近づくスウェーデン。かなり日は長くなっていて21時過ぎまで明るいのでつい夜更かししてしまう。20時くらいにフードコートへと繰り出したが、既に閉め作業をしている店舗もあり、結局私がありつけたのは餃子3個。まあいいんだけど。いいんだけどさ。

ざっと見た感じフードコートに一人できているひとは見当たらず、みんな恋人や友達とおしゃべりしながら食事を楽しんでいる中でひとりで餃子3個はなんか虚しかった〜。

 

トゥルクでの夜が楽しかっただけに、やっぱりひとりはちょっと寂しいと思った夜。