フランス退屈日記

9月から始まったフランス留学でのあれこれ。旅と生活の記録。

コンビニ人間

私が通うリヨン第3大学はFaculte des Lagues(言語学部?外国語学部?)があって、その中に日本語科もある。

 

早稲田大学を始め日本の提携校も多く、こっちで日本からの留学生もよく見かけるし、その分リヨンから日本にも多くの生徒を送り出しているらしい。日本で出会ったことないけど。

 

そんなリヨン大学の図書館には、本当に色々な言語の本が置いてある。雑誌と新聞コーナーには、英語、スペイン語、ドイツ語、そして日本の雑誌も。

国語学部のコーナーに行くと、さらに色々な本が。仏和の辞書に始まり、外国人向けの日本語参考書、私たちが小学生の時に使ったような漢字ドリル、日本の小説まで。リヨンの大学生は日本語を勉強している段階で、まだ日本の小説を読んで楽しめるレベルには達していないせいか、どちらかというと参考書や文法書の方が多く、置いてる小説たちもだいたいピカピカである。

それでも、日本に住んでいたら誰もが聞いたことのあるような本は一通り揃っているし、夏目漱石森鴎外のような古典作品はもちろん、重松清森絵都伊坂幸太郎から又吉までちゃんとカバーしているのだ。

司書さんに日本語のわかる人はいないのでどうやって選出しているのかは謎だけど、とにかくこっちで日本語の本が読めるのはありがたいことだ。

 

久々に行った図書館で、「コンビニ人間」(村田沙耶香著)をかりた。芥川賞を受賞したのに読んでいなかったから、というのもあるけど、高校3年生の時の現代文のテストでコンビニ人間の一部が抜粋されて問題になっていたのに、なんだかよくわからなくて点数も取れず、モヤモヤしていたのを思い出したのだ。

 

コンビニ人間は、なんかちょっと気持ち悪かった。この感想はネットでレビューを見る限り多くの人が抱いているみたいだし、ある意味著者の狙い通りだったのかもしれないけど、なんか不思議なものを読んだな...という気持ちになった。今まで読んだことのない雰囲気の本。

そんなに長い本じゃないし、読み出すとなんだかんだ止められなくて2時間ほどで読めた。

 

次は伊坂幸太郎読みます